2010年度の展覧会
更新日:2011年4月1日
2010年所蔵作品展ll 中村研一の人物画 〜特別展示 新収蔵品「シンガポールへの道」〜 7月17日(土)〜10月3日(日)(開催終了)
中村研一(1895−1967年)は大正から昭和にかけて活躍した洋画家で、帝展や日展などいわゆる官展系を中心に発表を続けました。その堅実・明快な写実は昭和新写実時代を担うものとして高く評価されています。リアリズムの画家中村の本領が発揮されたひとつが人物画です。本展覧会では、パリ留学時の婦人像や新婚時代に描いた義父の肖像など初期の作例から、生涯を通し繰り返し描いた富子夫人像、そして晩年まで制作に挑み続けた裸婦像まで、中村の画歴を人物画に着目し展観します。
中村の画業のなかで特筆されるのが戦争画です。確かなデッサン力、なかでも卓越した群像表現の技量が問われます。中村は多くの戦争画を描きますが、当館コレクションの特徴は、その制作にあたり描きためたエスキース(画稿・構想図)や、戦地でスケッチした兵士像などが多いことです。本展では、これら展示機会の少ない貴重な資料とともに、新たに所蔵となった戦争画≪シンガポールへの道≫(1943年)を特別展示いたします。
関連企画 (募集終了)
●ワークショップ「“けんぼしゃんとあそぼう!〜コラージュでアートを楽しむ〜」
7月31日(土)午前10時半〜午後3時
定員15名(年齢制限なし、小学4年生以下は保護者同伴)
●ワークショップ「“けんぼしゃん”とあそぼうスペシャル!〜コラージュで万華鏡〜」
9月23日(木・祝)午前10時半〜午後3時
定員15名(年齢制限なし、小学4年生以下は保護者同伴)
●ギャラリートーク
毎週土日 午後2時〜30分程度
●夏休み企画!木曜模写
8月中の毎週木曜日、展示中の絵を直接模写する機会をお楽しみいただけます。
各日定員5名(年齢制限なし、小学4年生以下は保護者同伴)
●無料開放日
市制施行記念日の10月1日(金)はどなたでも無料で観覧できます。
新潟市新津美術館より 笹岡了一 抽象と具象の狭間で 2010年11月9日(火)〜2011年1月23日(日)(開催終了)
笹岡了一(1907−87)は、新潟県中蒲原郡金津村(現・新潟市秋葉区)生まれの洋画家です。ほとんど独学で絵を学び、1931年に帝展に入選。従軍体験を経て、戦後に次々と作品を発表し、1978年の日展において内閣総理大臣賞を受賞するなど華々しく活躍します。その一方で、千葉県流山市の自邸に研究所を設け、後進の指導にもあたりました。「絵を本当に分かっているのだなあと思わせる絵を描きたい」と語る笹岡にとって、「本物の絵」とは感動が持続する絵画のこと―「抽象には感動の持続性がない」と口にする笹岡がたどりついたのは、大胆で奔放な、抽象的ともとれる画風でした。同じテーマやモチーフを繰り返し描くうちに、神話や伝説の世界が現実味を帯びてゆき、現実であるはずの風景はおとぎ話のような幻想をともなってあらわされます。
「抽象と具象の接点みたいなところに何かある」……現実と非現実、日常と非日常の融解する狭間で自身の絵を追い求めた画家、笹岡了一の魅力を展観します。
関連企画 (募集終了)
●シンポジウム「画家のアトリエと美術館」
11月14日(日)午後1時〜3時30分(聴講無料・事前申込不要)
《基調講演》 内田青蔵(神奈川大学工学部建築学科教授)
《事例紹介》 村山万介(台東区朝倉彫塑館研究員)/橋本善八(世田谷美術館美術課長)/
薩摩雅登(当館学芸顧問・東京藝術大学大学美術館)
●ワークショップ「絵とお話の旅〜絵に物語をプレゼントしよう〜」
11月23日(火・祝)午後3時〜5時30分
講師 志茂田景樹(作家、タレント、よい子に読みきかせ隊・隊長)
定員10名(申込順、小学生以上、ただし小学4年以下は保護者も参加)
絵から物語を想像するワークショップです。
自由に想像をふくらませ、最後に講師による読み聞かせをおこないます。
●講演「新潟の美術のDNA――象徴主義と土の記憶」
12月12日(日)午後2時〜3時30分
講師 小林一吉(新潟市新津美術館学芸員)
定員30名(申込順、中学生以上)
笹岡了一の人生と作品を、新潟の風土と歴史をまじえてお話しいただきます。
開館5周年記念特別展 中村研一展 制作の軌跡・日常の跡形 2011年3月6日(日)〜5月22日(日)
開館5周年を記念して、コレクションの中心である洋画家・中村研一の画業を、初期から第二次世界大戦までと、戦後小金井に居を構えてから晩年までの2章で構成してご紹介します。
お問合わせ
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電話:042-384-9800
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